数年前、卵巣嚢腫で手術を受けました。
左右どちらだったか、うろ覚え。
それほど昔の話ですが、まだ排卵期に卵巣のあたりがチクリと痛むだけで不安になります。
- 卵巣嚢腫と診断されて不安に感じている方
- これから手術を控えている方
症状は人それぞれのため、気休めにしかならないかもしれませんが、私の体験談を参考になさってください。
Contents
町医者の検査ではわからなかった
「左右ともかなり腫れてますよ。これはスグ手術のレベルですね。」
はじめての人間ドックで、婦人科検診の先生から言われた言葉です。
例のイスに座り、脚を開いてエコーの機械をお腹の中に入れられながら、唐突に手術という単語を聞かされると太もものあたりに力が入りました。
わたしは22歳の時から産婦人科の町医者に通って定期的に検査を受けていました。
なんとなく気になって受診した子宮頚がんの検査。
最初の結果で少し悪い数値が出たため、しばらくの期間は半年おきに検査を受けていました。
ついでにエコーでお腹の中も見ていただいて、卵巣のサイズも測定。
卵巣が少し大き目なことは知っていたのですが、すぐさま摘出・場合によっては全摘出なんて説明を受けるのは初めてでした。
5年ほど定期的に町医者で診てもらっていたのに。
何なら人間ドックの半年前にもエコーで確認してもらったのに。
MRIで輪切りにされて初めて見えた20センチの腫瘍
所感ですが、エコーはあまり正確ではないようです。
せいぜい6センチくらいと聞いていたわたしの卵巣は、MRIで精密検査をしたところ片方が7×20センチという巨大サイズに膨れ上がっていたのです。
受診の都度、エコーの様子が映るモノクロの画面を眺めてきましたが、お腹の中にこんなにも大きな異物が潜んでいるようには到底見えませんでした。
「大丈夫なの?」
MRI画像を見ながら、心の中は言うまでもなく不安でいっぱいになりました。
検査結果を見ながら、人間ドックで言われたことを伝えながら、わたしは大病院の先生からこのような説明を受けました。
- 手術を受ける必要がある
- なるべく早く手術した方がいい
- 卵巣にできた大きな腫瘍の怖いところは捻転の可能性が高まること
- 卵管が捻れると酷い人で気を失うほどの痛みが出る
- 陽性・陰性は摘出後の病理検査で判断する
- おそらく奇形腫だろう
- あなたは若いから全摘出せず腹腔鏡手術で腫瘍のみ摘出を目指す
- 手術するのは片方だけ
- 入院期間は5〜7日
- 比較的回復の早い手術
怖くて怖くて、とても真剣に聞いていたため、今でも内容をよく覚えています。
このあたりでようやく「どうやら本当に手術するらしい」と認識できるようになりました。
ネイルサロンくらい気軽に予約する手術
説明を聞いたあと、その場で手術の予約をしました。
「いつでもよければ最短で入れられる」
「曜日を選ぶと、年末は混んでいるから少し先になっちゃうなぁ」
空いている日に予約する。当たり前のことですが、なんだか不思議でした。
お腹にメスを入れる行為も、美容院やネイルサロンと同じで、執刀医や病室の空きに合わせて予約します。
お医者さん・病院側にとっては日常茶飯事ですから、淡々と事務的な流れで進みます。
事前検査と診察と手術・入院の予約をする中、わたしの心は置いてけぼり。
大病院の部長先生は、その中で一番繰り返しているだろうに、一番わたしの気持ちに寄り添ってゆっくり説明してくれました。
今思えば、あの先生だったからまともに話を聞けたのではないかと感じます。
穏やかに細く長く不安が続くスタンバイ期間
手術まで数ヶ月の期間が空きました。
一月前の検査まで、特にすることはありません。
「激痛が走ったときは、捻転の可能性がある。その際は即手術。」
こう言われたものの、「救急車で当番の病院に行くのではなく、お世話になる病院になんとか向かうと言うこと?」なんて曖昧なまま。
捻転しませんように。
無事に手術当日を迎えられますように。
思い出したときに祈ることと、ゴルフはやめておこうかしら?なんて、適当な民間療法。
身体よりも心が疲れた期間です。
この間によくしていたことは、ネガティブなネット検索。
- 卵巣嚢腫
- 奇形腫
- 陰性
- ガン
- 痛み
このあたりをひと通り組み合わせて検索しました。
振り返ると、怖い気持ちが膨らむだけなので、気になるでしょうけど余計な心配キーワードを見つけないためにも、あまり調べない方がいいです。
もうお医者さんに見てもらって手術の予約をしている場合は、体調を整えて当日を迎えることに専念すべきです。
ネガティブとあわせて、実用面で気になることも検索しました。
- 入院中の暇つぶし
- 持ち物
- あると便利なもの
- 術後の経過
初の入院だったため、どのようなものが必要なのか見当もつきませんでした。
院内にコンビニがあるとは言え、いくら小さな穴とは言え、お腹を切って間も無く歩けるものなのか?…まったくもって自信がない。
というわけでわてしは「備えあれば憂いなし作戦」で臨みました。
手術の箇所や方法によって、準備するものが多少変わるように思います。
詳しい入院準備の話は別の記事でお届けしますね。
血液検査をしてから「手術のしおり」をもらう
1ヶ月前になると、血液検査を受けます。
数値に極端な異常がないか等、基本的な状態を見る用途のようです。
とくに問題もなかったため、予定の日付での手術が確定しました。
診察を受けながら、手術に向けて入院から退院までの流れや持ち物が書かれた「しおり」のような書類をもらいました。
同意書のようなものも含まれていた気がします。
パジャマを借りるか等、入院手続きの際に提出する書類もありました。
わたしの結論・手術はなるべく早く受けた方がいい
この頃になると前に進むしかないと思えるようになっていたため、発覚から手術までのネガティブになりやすい期間を短くすることをオススメします。
かなり憂鬱になりました。周りの心配が雑だったりすると、それはそれで憤りを感じたり、精神状態が不安定になるので良いことないです。
土日に施術、とかムダな日取りのこだわりは捨てましょう。
仕事のピークがあるから間を空けて、なんて気遣いしている余裕はないはずです。
キャリア最優先の方はそうすべきですが、人生の一大事ですから皆さん自分最優先でいいんですよ!
不安や我慢を残さずに手術の調整をすることが、自分ができる唯一のこと。
核心はお医者さんにお任せするわけですから、このタイミングでは不安を減らせるように工夫しましょう。